ベトナム企業情報用語解説

「資本金」
   流通株式数×10,000ドンで算出。通常は発行済み株式数を使用しますが、同データは証券取引所から正式に発表されていないため、便宜的に流通株式数を使用して概算数値の資本金を算出してます。

「発行済み株式数」
 企業が発行している株式数。

「流通株式数」
 発行済み株式数の内、実際に流通している株式数。(※流通株式数=上場株式数+発行済み未上場株式数+発行予定株式数-購入済み金庫株式数+売却済み金庫株式数)

「上場株式数」
 株式市場に上場している株式数。
 
 (※上記3種類の株式数を株数ベースで並べると、「発行済み株式数」>「流通株式数」>「上場株式数」という関係となります)

「外国人保有比率」
 ベトナムでは、外国人の持ち株保有率に規制があり、一般の銘柄は発行済み株式数の49%まで、銀行などの指定されている重要業種は30%までしか外国人は株式を保有することができません。したがって、すでに49%や30%に到達している銘柄に関しては、ほかの外国人から売りが出ない限り株を買うことができませんので注意が必要です。またデータの算出上以下の点にご注意下さい。午前中は2営業日前の数値が表示されてます。一方午後には数値が更新され、1営業日前の数値が表示されます。したがって当日の数値が明らかとなるのは1営業日後の午後となります。(※表示されている銀行株の外国人保有比率は上場株式数をベースに算出してます。したがって、仮に30%と表示されていても、発行済み株式の全てを上場していない銀行株の場合、実際の数値は30%以下となります)

「流動資産」
 資産のなかで通常1年以内に現金化、或いは費用化できる資産です。

「非流動資産」
 流動資産とは異なり、通常1年以内に現金化、あるいは費用化できない資産です。

「資産の部」
 その会社の資産の合計です。

「負債の部」
 その会社の負債の合計です。総資産との比率に注目してみてください。総資産に占める負債の比率が高い企業は安定性の面で不安もあります。

「純資産の部」
 その会社の純資産の合計です。総資産に占める比率が高い企業は安定度が高いことになります。(※純資産の部の数値はVNダイレクトより提供された数値を使用してます)

「売上高」
 当該期間の売上。当然ながら年を追うごとに増加していることが望ましいと言えます。

「営業利益」
 会社が本業から上げる利益です。本業以外の収益や税金の計算は入っていません。本業からの利益の比率が高い企業は安定性が高いと言えます。

「税引き後利益」
 当該期間の純利益。売上との比率にも注目してみてください。

「ROA」(総資産利益率)」
 (税引き後利益÷総資産)×100%で求められます。会社が資産をどれだけ有効に活用しているかを見る指標です。ROAが高いほど、資産を有効に活用した効率的な経営がなされていると言えます。

「ROE(株主資本利益率)」
  (税引後利益 ÷ 純資産の部)×100%で求められます。会社がどれだけ自己資本を有効に活用しているかを見る指標です。ROEが高いほど資本を効率的に利用した経営がなされていると言えます。 (※純資産の部の数値はVNダイレクトより提供された数値を使用してます)

「BPS(1株当たり純資産)」
 「純資産の部(期末時点)÷発行済み株式数」で求めます。1株当たりの純資産を示す指標です。(※純資産の部の数値、及び発行済み株式数はVNダイレクトより提供された数値を使用してます)

「PBR(株価純資産倍率)」
 「株価÷BPS」で求めます。株価の割安さを示す指標です。一般的にPBRが1倍以下の場合は資産よりも割安な株価で取引されていることになり、割安と判断されることが多いと言えます。しかし、そのような企業には業績低迷などの何らかの不安材料を抱えている場合もありますので注意が必要です。

「時価総額」  ホーチミン市場上場銘柄は、「流通株式数×当日の終値」で計算します。一方、ハノイ市場上場銘柄は、「流通株式数×当日の売買高加重平均取引(VWAP)」で計算します。(※売買高加重平均価格(VWAP=Volume Weighted Average Price)とは、当日の取引における価格ごとの売買高を加味して平均した株価のこと。当日の売買代金を当日の売買高で割って算出します。その日にその銘柄を購入した投資家の平均買い単価と解釈できます)

「EPS」
 税引き後利益を流通株式数(期首期末の平均値)で割ったもので1株当たりの利益を指します。EPSが高いほど株主にとっては配当金などで、より高いリターンを獲得できる可能性が高いと言えます。(※EPSは四半期ごとに企業が発表する財務諸表の数値を使用してます)

「PER」
 株価を1株当たりの利益(EPS)で割ったものです。(分母となるEPSには直近4四半期のEPSの合計を使用してます。したがって、新規上場企業で、まだ4四半期分のEPSが算出されていない場合は、分母となるEPSの合計数値が小さくなるため、企業の実態とかけ離れた高目のPERが算出される可能性があるので、ご注意ください)

「NPM(売上高純利益率)」   (税引後利益 ÷ 売上高)×100%で求めます。この数値が高ければ企業の利益率は高くなります。

「配当利回り」  (現金配当 ÷ 株価)×100% で求めます。